知っておきたい電子カルテの基礎知識

電子カルテというのは、患者の診療情報を電子データとして記録・管理するシステムで、紙のカルテにはないさまざまなメリットがあります。

そのうちの一つが保管や検索が効率的になるという点で、データベースに記録が保存されるので、スペースやコストの節約になるのです。

また、キーワードや日付などで簡単に検索できることから、必要な情報をすぐに見つけることができます。

さらに、データの共有や連携が容易になるというメリットもあります。

ネットワークに接続されているパソコンやタブレットなどからアクセスできるようになっており、医師や看護師などの医療スタッフが同時に参照したり更新したりすることが可能です。

レセプトコンピュータや検査機器などと連携することで、診療報酬の請求や検査結果の反映などもスムーズになります。

それ以外では、データの分析や活用が可能になるという点も見逃せません。

電子カルテは、患者の病歴や診断・処方などのデータを集約・分析することができます。

これにより、患者の病状の推移や治療効果の評価などができるようになるだけでなく、データを活用して予防や健診などのサービスの提供や医療の質の向上などにもつながります。

なお、電子カルテには、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型は、自院でサーバーを設置して運用するタイプで、初期費用は高いですがランニングコストは低いです。

一方、クラウド型は、インターネット上のサーバーにデータを保存して運用するタイプで、初期費用は低いですがランニングコストは高いです。

それぞれにメリットやデメリットがあるので、自院の規模やニーズに合わせて選ぶ必要があります。